読解練習:その謝り方、本当に伝わってる?【Lv.8|中3〜高1向け】
学校祭の準備中、クラスメートのユウキが、担当だった掲示物を忘れてしまった。
当日の朝、それを見たミズホが怒って、「なんでちゃんとやってくれないの?」と皆の前で責めた。
雰囲気が悪くなり、担任の先生が間に入り、「ユウキはちゃんと謝るべきだ」と促した。
ユウキは「ごめん」と小さな声で言ったけれど、ミズホは「そんなの謝ったことにならない」と言って席を立った。
ユウキは、「忘れてしまったことは悪いと思ってるけど、わざとじゃないし、あんなふうに皆の前で言われるとは思わなかった」と友達に話していた。
先生はあとで、「ちゃんと謝るのは大事だけど、気持ちが置いてきぼりになっているなら、伝わらないこともある」と話した。
謝るって、なんだろう。伝わるって、どういうことだろう。
◆ 問題
- ユウキの謝り方がミズホに伝わらなかったのは、なぜだと思いますか?
- ユウキが「わざとじゃないのに」と感じていたことには、どんな思いがこめられていたと思いますか?
- あなた自身、誰かに謝ったときに「ちゃんと伝わったかどうか」が気になった経験はありますか?
- 「謝る」とは、相手にどんな気持ちを届けることだと思いますか?あなたなりの考えをまとめてください。
◆ ポイント
- 形式だけの謝罪と、気持ちがこもった謝罪の違いに気づく。
- 「わざとじゃない」失敗でも、他人の気持ちにどう向き合うかを考える。
- 伝えることと伝わることの間にある“ズレ”を体感的に理解する読解。