読解練習:見てないと、置いていかれる気がする【Lv.8|中3〜高1向け】
スマホを少しのあいだ見ていないだけで、なんだかソワソワする。
メッセージが来ていないか、グループで話が進んでいないか、通知が気になる。
「あとで見ればいいじゃん」と言われても、気になってしまう。
たぶん私は、「つながり」が止まるのが怖いのだと思う。
見てないあいだに、誰かが私のことを忘れてしまうんじゃないか。
見てないあいだに、居場所がなくなってしまうんじゃないか。
そんなふうに考えてしまうのは、スマホのせいなのか、自分の心のせいなのか、よくわからない。
本当は、スマホを置いてのんびりしたい日もある。
でも、そのたびに「あとで気まずくなったらどうしよう」と思ってしまう。
つながりたいと思ってる。だけど、「つながってないと不安」になってる自分もいる。
これって、自然なことなんだろうか。
◆ 問題
- 筆者は、なぜ「スマホを見ていないと不安になる」のでしょうか?その背景にある気持ちを考えてみましょう。
- 「見てないあいだに、居場所がなくなる気がする」という感覚には、どんな恐れや思いがあると思いますか?
- あなたは、スマホやSNSから離れたいと思ったことがありますか?そのとき、どんな不安や迷いがありましたか?
- 「つながりたい」と「つながってないと不安」の違いについて、あなたなりの考えをまとめてみましょう。
◆ ポイント
- 現代の若者が抱える「つながりへの不安」と「つながりへの依存」の両面に気づく。
- スマホという道具が映し出す、心の奥の「孤立への恐れ」に目を向ける読解。
- 安心して「離れること」や「ひとりでいること」の価値を考えるきっかけにする。