『しろくまのパンツ』で育てる5つの力―ユーモアと推理で“考える楽しさ”が芽ばえる絵本―

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しろくまのパンツ / tupera tupera 【絵本】
価格:1,540円(税込、送料別) (2025/5/14時点)



◆ パンツを探すだけで、こんなに学びが詰まってる!

『しろくまのパンツ』は、白いしろくまが「ぼくのパンツがない!」と困っているところから始まるお話。
ねずみと一緒に、いろいろな動物たちのパンツを見ながら、持ち主を当てていく――というユニークな構成です。

色とりどりのパンツ、さまざまな動物たち、そして最後には……「えっ!?」と驚くオチが待っています。

この絵本の魅力は、

  • 楽しく予想する「推理力」
  • かたちや模様から「考える力」
  • 自分の目で確かめる「観察力」

まさに、遊びながら“思考”の芽を育てられる一冊なのです。


◆ なぜ「しろくまのパンツ」で問いかけが効くのか?

この絵本は、読み聞かせ中に自然とこう言いたくなるはずです。

「このパンツ、だれのかな?」
「なんでこの動物のパンツはこうなってるの?」
「しろくまのパンツって、何色だったっけ?」
「えっ!?パンツ、実ははいてたの!?」

こうした問いは、子どもたちの予想→確認→発見のサイクルを生み出します。
そして、「当たった!」「ちがった!」の繰り返しの中で、ことばにする力、考える力、観察する力がどんどん育っていくのです。


◆ 育てられる5つの力

育つ力内容しろくまのパンツでの例
推理力ヒントをもとに考えて予想する力「このパンツはだれの?」
観察力模様・色・形に注目する力「このパンツには何が描いてある?」
記憶力出てきた動物やパンツを覚える力「さっき見たパンツは何色だった?」
表現力自分の考えをことばで伝える力「どうしてこのパンツはカメのじゃないと思う?」
ユーモア理解オチや展開を楽しむ力「さいご、どうしてしろくまは恥ずかしかったの?」

◆ 年齢別『しろくまのパンツ』の質問例


🔸 3〜4歳向け:色・形・持ち主の一致を楽しむ

「これはだれのパンツ?」という問いだけでも、子どもは大盛り上がり。
視覚的特徴とキャラクターを結びつける遊びになります。

質問例ねらい
「このパンツ、だれのかな?」推理・想像
「まるいもようのパンツって、どんな動物がはいてそう?」特徴と連想の結びつけ
「ピンクのハートは、すき?」感性・好みの言語化
「しろくまのパンツ、なんで見つからなかったの?」見落としの発見・ユーモア理解

🔸ポイント:ページをめくる前にクイズのように問いかけると、集中力がぐんとUP!


🔸 5〜6歳向け:理由・予想・オチの意味を深く考える

動物とパンツの関連性や、オチの面白さ・皮肉さまで一緒に味わいましょう。

質問例ねらい
「このパンツが○○のじゃないと思った理由は?」否定的思考・論理の構築
「しろくまは、なんで“パンツがない”って思ったのかな?」自己理解・誤認識の分析
「ねずみは、さいごに何を思ったかな?」他者視点の想像
「このお話のいちばんおもしろいところはどこ?」ユーモア感覚と自己表現

🔸ポイント:「正解」ではなく、「そう思った理由」に注目してあげると、発言が広がります。


◆ 読み聞かせで、“考える楽しさ”を育てよう

『しろくまのパンツ』は、見て・笑って・当てて・驚くという楽しいサイクルがつまった絵本。
そこにほんの少し問いかけを加えるだけで、
**「考える→話す→また考える」**という循環が自然と生まれます。

絵本を読んでいるだけで、子どもたちは

  • 「こうかな?」
  • 「ちがった!」
  • 「あってたー!」

と、自分の“考え”を試してみる習慣を身につけていきます。


◆ さいごに:しろくまのパンツは、“じぶんで気づく”学びのスタート

『しろくまのパンツ』のオチは、「実はしろくま、最初からパンツはいてた!」という展開。
これを「おかしいね!」で終わらせるのではなく、

「なんでしろくまは気づかなかったんだろう?」
「パンツをさがしてたのに、なんではいてることに気づかなかったの?」

と問いかけることで、観察・認識・気づきの大切さを自然に学ばせることができます。

次に読むときは、こう聞いてみてください。

「しろくまのパンツって、はじめから見えてた?」
「きみは、しろくまに教えてあげたくなった?」

その一言が、“見る力”や“考える力”をそっと引き出すスイッチになります。