読解練習:それ、本当に“正義”? SNSでの「晒し」行為【Lv.9|高1目安】
こうたは、帰り道にコンビニの前でゴミを散らかした人を見かけた。しかもその人物は、同じ学校の生徒だった。
こうたは「ひどい」と思い、その様子をスマホで撮影してSNSに投稿した。「こんな人が同じ学校にいるなんて恥ずかしい」と書き添えて。
投稿はすぐに広まり、学校でも話題になった。やがて、映っていた生徒が特定され、先生に呼び出されることになった。
しかし後日、映っていた生徒は「風で飛ばされたゴミを拾おうとしていた」と説明。別の生徒も「実際には注意していた」と証言した。
こうたは、自分が“正しいこと”をしたと思っていたが、「もし間違っていたとしたら…」という不安と、消せない投稿の重さを初めて感じた。
◆ 問題
- こうたは、どのような行動をSNSで行いましたか?
- 最初にこうたは、自分の行動についてどう思っていましたか?
- その後、事実がどうちがっていたことがわかりましたか?
- この文章を、70〜100字でまとめてみましょう。
- あなたが「正しいと思ってしたことが、あとで疑問に思えた」経験があれば書いてみましょう。
◆ 指導のヒント
- SNSでの行動がもたらす影響と、情報の扱いの重みを考えさせる。
- 「正義感」が他人を傷つけることもあるという視点を持たせる。
- 公共空間での行動とプライバシー・名誉のバランスに触れる題材に。