読解練習:「本音を隠す子どもたち」【Lv.11|中3〜高2向け】
学校では時に、生徒が「トイレに行きたい」と申し出て授業を中断する場面がある。
もちろん本当に体調が悪い場合もあるが、中には「授業から逃げたい」「先生に注意されたくない」といった理由で、
トイレを“逃げ道”として使う子どももいる。そうした子どもは、「これを言えば先生は断れない」と知っていて、それを利用しようとする。
また、他にも「お腹が痛い」「気分が悪い」など、本当の理由を隠して場をしのぐ子どももいる。
こうしたごまかしの行動は、単なるウソではなく「本音に向き合えない」ことの表れであり、やがて自分自身の感情や苦手と向き合う力を育てる機会を奪ってしまう。
本人の性格や環境によっても差はあるが、多くの場合、こうしたごまかしの習慣は「本当の気持ちを話しても大丈夫」と思えない関係性の中で生まれる。
子どもが正直になれる環境を整えること。それが、大人の大切な役割である。
◆ 問題
- 本文によると、生徒が「トイレに行きたい」と言って授業から離れる行動には、どのような意図がある可能性が指摘されていますか?
- 「ごまかしの行動は、単なるウソではない」とあるが、これはどういう意味ですか?文中の言い回しを参考に説明しなさい。
- 子どもがごまかす行動をとるようになる背景には、どのような家庭環境や大人の関わり方があると考えられますか?
- あなた自身は、「本音を隠した経験」がありますか?そのとき、どのような気持ちや状況だったかをふまえて、意見を述べてください。
◆ ポイント
- 単に「嘘をつく」ではなく、「正直に言えない理由」がどこにあるかを読み取る。
- 言葉を使って相手をコントロールしようとする行動の問題点を理解する。
- 自分と他者、正直と逃避の境界を見つめ直す視点を持たせる。