ゲームの集中力は、勉強にはつながらない?
子どもがゲームに夢中になっている姿を見て、
「集中力はあるのに、なぜ勉強では発揮されないの?」と感じたことはありませんか?
実はこの疑問には、大切な前提があります。
それは、
「何に集中していたか」よりも、「どんな姿勢で集中していたか」が重要だということ。
ゲームは、身体がゆるんだ状態で、視覚と反応だけで進みます。
一方、勉強は、自分の頭で考え、手を動かしながら、机に向かうという“構え”が必要です。
この「机に向かって没頭する」という経験こそが、学習において最も重要な基礎になります。
パズルや謎解きでいい。頭を使って「机と向き合った」経験を
「机に向かって勉強しなさい」と言われても、
そもそも“机=つらい・退屈”という認識しかなければ、子どもは逃げたくなって当然です。
だからこそ、
勉強以外の場面で、机に向かって「楽しく」「夢中になった」経験が必要なのです。
たとえば、
- 100ピースのパズルを黙々と組み上げた
- なぞなぞや暗号クイズを解くのに没頭した
- おえかきや工作に1時間集中した
そんな時間が、“机で考えること=悪くない”という印象を子どもに植えつけます。
この経験がある子は、
- 勉強机に座るハードルが低くなり
- 「集中=気持ちいい」「考える=楽しい」という感覚を持ち
- やがて勉強にも自然と入り込めるようになります。
「机と向き合う力」は、未来のあらゆる土台になる
机と向き合うことは、
単に「姿勢」や「環境」だけの話ではありません。
それは、
- 自分と向き合う力
- 思考を積み重ねる習慣
- 時間を“自分のために使う”経験
を身につける、人格形成の土台でもあるのです。
そしてそれは、
将来の
- 読解力
- 問題解決力
- 表現力
にも直結していきます。
まとめ:「机に向かって夢中になったことがあるか?」
勉強を習慣にする以前に、
まずは子どもが“机に向かって何かに夢中になった”経験があるかどうか。
これは、学力以前の**「集中力の型」を育てる話**です。
「勉強しなさい」と言う前に、
「机って、楽しいことができる場所だよ」
という体験を、パズルでも謎解きでも、絵でもいい。
その第一歩が、「机と向き合う力」の芽を育てていくのです。