読解練習:よかれと思ってしたことが迷惑だったとき【Lv.7|中2〜中3目安】
けんたは、同じ班のさきが発表の準備で困っていそうに見えたので、「手伝おうか?」と声をかけた。
さきは「大丈夫」と答えたが、けんたは「無理してるのかも」と思い、自分のプリントをさきの分も作って配った。
ところが、さきはその後に「ありがとう。でも、勝手に進められるとやりにくい」と少し怒ったように言った。
けんたはショックだった。「手伝ったのに、なぜ怒られるんだ?」と思ったが、家で母に話すと、「相手がどうしてほしいか、ちゃんと聞いた?」と返された。
けんたは、「自分の親切が、相手の気持ちを聞かずに進めてしまっていたのかもしれない」と反省した。
◆ 問題
- けんたは、なぜさきを手伝おうとしたのですか?
- さきは、けんたの行動に対してどんな気持ちを抱いたのでしょうか?
- けんたは、母との会話を通して何に気づきましたか?
- この話を、70〜100字でまとめてみましょう。
- あなたは「相手のためにしたことがうまく伝わらなかった」経験がありますか?それについて書いてみましょう。
◆ 指導のヒント
- 「親切=正解」とは限らないという視点を育てる。
- 自己判断の善意と、相手の主体性のバランスを意識させる。
- 手助けは「確認」や「対話」から始まるという姿勢の大切さを伝える。