読解練習2:意見の違いは悪いこと?【Lv.5|中1〜中2目安】
「みんなが同じ意見なら楽なのに」と思ったことはないだろうか。あるグループ活動の時間、ある意見を出したとき、私は友人に反対された。少し腹が立った。でも、よく考えてみると、その人は私を否定したかったわけではなく、違う視点を持っていたのだと気づいた。 後でその友人に話を聞くと、「あなたの案も良いと思ったけど、こういうやり方もあるかもと思って」と言った。私が思いつかなかった方法だった。 それ以来、私は意見の違いを“ぶつかり”ではなく、”広がり”だと思うようになった。同じ意見ばかりなら、視野は広がらない。違いがあるからこそ、物事を深く考えるきっかけになる。 学校や社会では、意見がぶつかる場面は避けられない。でも、それを恐れて黙っていたら、よりよいものは生まれない。相手の意見に耳を傾け、自分の考えを言葉にする。意見の違いは、よりよい選択のヒントかもしれない。
◆ 問題
- 要約:この文章の内容を、40〜60字でまとめなさい。
- 内容理解:筆者の考えとして正しいものを1つ選び、理由とあわせて説明しなさい。
- A. 意見の違いはできるだけ避けるべきだ
- B. 同じ意見のほうが安心して発言できる
- C. 意見の違いは新しい視点や選択につながる
- D. 自分の意見は必ず通すべきだ
- 自分の考え:あなたは意見が合わなかった経験がありますか?そのとき感じたことを具体的に書いてください。(100字程度)
- 構造理解:この文章の展開にもっとも近いものを選びなさい。
- A. 経験 → 反省 → 提案
- B. 主張 → 体験 → 理由 → 結論
- C. 体験 → 気づき → 一般化 → 提案
- D. 問題提起 → 解決策 → 例 → まとめ
◆ 解答・指導のヒント
- 問1:要約には「意見の違い」「気づき」「視野」などが含まれるとよい。
- 問2:正解は「C」。多様な視点を肯定的に捉えている。
- 問3:自分の経験に引きつけて書くことで、読解と表現を結びつける。
- 問4:構成は「C」。具体体験 → 気づき → 社会的示唆 → メッセージの構造。