読解練習:大学に行く意味とは、自分にとって何か?【Lv.14|高3以上】
「大学に行く理由って、人それぞれだよね」と言われたとき、ことははうなずきながらも、心にひっかかりを覚えた。
“それぞれ”で片づけてしまうと、問いが止まってしまう気がしたからだ。
「行くか行かないか」ではなく、「なぜ“行くこと”が当たり前とされてきたのか」「“学ぶ”とは誰のための行為なのか」。
高校までの勉強は“正解”を出すためだった。けれど大学とは、「正解のない問いを考え続ける場所」かもしれない。
社会の役に立つために? 夢のために? それとも、自分の輪郭を知るために?
ことはは今、大学という“制度”そのものではなく、学びという“営み”を見つめ直してみたいと思っている。
◆ 問題
- ことはは、「人それぞれだよね」という言葉に、なぜひっかかりを感じたのでしょうか?
- 「大学とは、正解のない問いを考える場所かもしれない」とは、どういう意味ですか?
- ことはは大学という“制度”ではなく、何に目を向けようとしていますか?
- あなたにとって、「学ぶ」とはどういう行為ですか?大学という場所を通して、それはどう変わると思いますか?
◆ 指導のヒント
- 「進学か否か」の二項対立ではなく、「学びとは何か」という根本的問いを立てさせる。
- 制度としての大学と、個人の内発的な探究を区別させる視点を持たせる。
- 「当たり前」の背景を構造的に見つめ、言語化する力を養う。