読解練習:自由であることの不自由【Lv.12|高2〜高3目安】
高校2年のあおいは、進路を自由に決めてよいと言われていた。親も「あなたの好きな道でいいよ」と言ってくれた。
でも、選択肢が多いほど、何が正しいのか分からなくなる。誰かが決めてくれた方が、よほど楽だと思うこともある。
ある日、進路について話し合っていた友人が「自由って、責任つきだよね。選んだ結果は自分で背負わなきゃいけない」と言った。その言葉がずっと頭から離れなかった。
自由とは、自分で選べること。でもその代わりに、他人のせいにできないこと。
あおいは、「自由にしていいよ」という言葉のやさしさの中に、自分で決める“重さ”があることを、ようやく理解しはじめた。
◆ 問題
- あおいは、どのような自由を与えられていましたか?
- 自由であることに、どのような「不自由さ」を感じていましたか?
- 友人の「自由は責任つき」という言葉は、どんな意味を持っていたと思いますか?
- この話を読んで、あなた自身は「自由」についてどんな考えを持ちましたか?経験を交えて書いてみましょう。
◆ 指導のヒント
- 自由=快適/楽という誤解をほどき、「選択の責任性」への気づきを促す。
- 「自分で決める」とは、自己決定と結果の受容を含む行為であることを理解させる。
- 社会に出る前に、自分の選択をどう言語化し、納得するかを深める素材として活用。