読解練習1:見えない努力がつくるもの【Lv.4|小6〜中1目安】
駅前の花壇に、毎朝きれいな花が咲いている。だが、その花がどうして毎日整っているのか、気に留める人は少ない。 ある日、通学中に友人がぽつりと言った。「この花、いつもきれいだけど、誰が手入れしてるんだろうね。」その言葉に、私は初めて花壇の存在を“見る”ようになった。 数日後、早めに家を出てみた。朝の6時、まだ人通りもまばらな中、年配の女性が一人、花壇に水をやっていた。 私は「おはようございます」と声をかけた。「毎日、ここをお世話してくださってるんですか?」その人は笑顔でうなずき、「きれいだなって思ってもらえたら、それで十分」と言った。 見えないところで続けられている努力が、私たちの毎日を支えている。花だけでなく、学校や家庭、地域にもそういう“影の力”はたくさんあるのだろう。 私はその日から、気づいたことを「ありがとう」と言葉にするようになった。自分の目に映らない誰かの努力に、少しずつ気づける人間になりたいと思った。
◆ 問題
- 要約:この文章の内容を、40〜60字でまとめなさい。
- 内容理解:筆者がこの文章で最も伝えたかったことは何ですか?理由も書いてください。
- A. 花壇を美しく保つことの大切さ
- B. 早起きすることの気持ちよさ
- C. 誰かの見えない努力に気づくことの大切さ
- D. 駅前の風景に注目する習慣の重要性
- 自分の考え:あなたの身の回りにも「見えない努力」がありますか?それについて感じたことを書きましょう。(100字程度)
- 構造理解:この文章はどのような順番・構成で書かれていましたか?
- A. 結論 → 理由 → 体験 → 再主張
- B. 体験 → 気づき → 例 → 教訓
- C. 例 → 比較 → 解説 → まとめ
- D. 疑問 → 調査 → 反論 → 結論
◆ 解答・指導のヒント
- 問1:要約には「気づき」「努力」「変化」などの語が含まれるとよい。
- 問2:正解は「C」。理由を明記することを重視。
- 問3:具体的な経験と結びつけて書けるよう声かけを。
- 問4:構成は「B」。気づき→例→教訓の型を学ばせる。
📝この教材は学習支援サイト「学伸エンジン(https://www.tonechips.com/)」が制作・提供しています。
家庭学習・授業補助・朝学習などにご自由にお使いください。