読解練習:努力はどこまで報われるべきか?【Lv.8|高1目安】
れんは、文化祭のポスターコンテストに向けて、何日もかけて絵を仕上げた。下書きを何度もやり直し、放課後も残って描き続けた。
けれど、結果は入賞ならず。表彰されたのは、れんよりも短い時間で仕上げた作品だった。「センスがあるね」と周囲にほめられていた。
れんは悔しさと同時に、「どんなにがんばっても、報われないことがあるんだな」と感じた。努力だけでは届かないものがあると気づいたからだ。
その一方で、「でも、自分がこれだけ本気で打ち込めたのは事実だ」とも思った。
れんは、「結果だけがすべてじゃない」と自分に言い聞かせたが、その思いにはどこか揺れも残っていた。
◆ 問題
- れんは、どのような努力をしていましたか?
- 結果を見て、れんはどんな気持ちになりましたか?
- れんが「でも」と思ったことは何ですか?
- この文章の内容を、60〜90字でまとめてみましょう。
- あなたは「努力が報われない」と感じたことがありますか? そのときどう受け止めましたか?
◆ 指導のヒント
- 努力=成果という単純な図式ではない現実を題材に、葛藤を考えさせる。
- 「意味のある努力」「納得のある努力」とは何かを自問する入口に。
- 「報われる/報われない」の主観と客観のギャップに注目させる。