読解練習7:AIと人間の違いはどこにある?【Lv.9|高1目安】
近年、AI(人工知能)は急速に発展している。文章を自動で書いたり、音楽を作ったり、病気を診断したりと、人間と同じようなことができるようになってきた。では、AIと人間の違いはどこにあるのだろうか?
AIは大量のデータを学び、パターンを見つけて答えを出すのが得意だ。しかし、そこに「感情」や「価値観」はあるのだろうか?
たとえば、ある人の悩みに答えるとき、人間は「相手の気持ち」を想像したり、「正しいだけでなく優しさのある言葉」を選んだりする。それはデータだけでは生まれない、人間特有の働きかけかもしれない。
また、人間は「不完全であること」や「迷いながら考えること」にも価値を見出すことがある。論理や正解では割り切れない判断をするのが、人間らしさともいえる。
AIが進化する中で、私たちは「人間らしさ」とは何かを問い直す必要がある。効率や正確さでは測れない価値が、私たちの中にあるのではないだろうか。
◆ 問題
- 要約:この文章の内容を、40〜60字でまとめなさい。
- 内容理解:筆者の主張として最も近いものを1つ選び、理由とともに説明しなさい。
- A. AIは人間よりも感情的な判断ができる
- B. 人間には、感情や迷いといったAIにはない価値がある
- C. AIには価値観や判断力があり、人間を超えていく
- D. 人間もAIと同じように論理だけで生きるべきだ
- 自分の考え:あなたはAIと人間の違いはどこにあると思いますか?あなた自身の言葉で100字程度で考えを書きましょう。
- 構造理解:この文章の構成に最も近いものを選びなさい。
- A. 主張 → 例 → 根拠 → 結論
- B. 問い → 説明 → 例 → 展開 → 主張
- C. 感想 → 実例 → 提案 → 結論
- D. 説明 → 比較 → 結論 → 反論
◆ 解答・指導のヒント
- 問1:要約には「AIとの違い」「人間らしさ」「価値」などを含めるとよい。
- 問2:正解は「B」。感情・迷い・価値観といった非論理的要素に着目する。
- 問3:「自分らしさ」や「不完全さ」への価値観を問う記述に導くとよい。
- 問4:構成は「B」。問い→説明→例→展開→主張という構造を意識させる。