中学生になると、通知表の数字や内申点がぐっと気になる時期になります。
「このままだと志望校に届かないかも…」と焦りが募り、つい子どもにプレッシャーをかけてしまった、という保護者の声も少なくありません。
ですが、成績ばかりに目を向けすぎると、本来もっと大切にすべき“伸びる力”が見えにくくなってしまうことも。今回は、点数や内申にとらわれずに「本当に伸びる子」を育てる視点と、家庭での関わり方をご紹介します。
「数字」でしか見ないと、子どもは萎縮する
点数や成績は目に見える結果ですが、それが唯一の成長の指標ではありません。
たとえば──
- 以前は投げ出していた宿題に、今日は最後まで取り組んだ
- 苦手な教科にも、文句を言わずに取りかかった
- 間違えた問題の理由を、自分なりに考えようとした
こうした**“行動の変化”こそが、子どもの伸びしろの証拠**です。
ですが成績だけを見ていると、これらの小さな成長が見逃されてしまいます。
「伸びる子」に共通する3つの特徴
① 自分の課題に向き合う姿勢がある
「なんで間違えたか」「どうすればよかったか」を考える力は、点数よりも価値があります。
② 小さな変化を繰り返す
いきなり高得点はとれなくても、5点アップ、10分多く勉強、など積み重ねができる子は確実に伸びます。
③ 人のアドバイスに耳を傾けられる
完璧じゃなくても、人の話を素直に聞こうとする姿勢は大きな強みになります。
保護者ができる“伸びる子”の育て方
■ 点数より「行動」を認める
- 「昨日より早く始めたね」
- 「前より丁寧に書けてる!」
など、行動や過程に目を向けた声かけを心がけましょう。
■ 比較より“昨日の自分”と比べる
「○○さんより下だった」ではなく、「前回より5点上がったね!」というように、本人の中での変化に焦点を当てることが大切です。
■ 結果は“あとからついてくる”ことを信じる
すぐに成果が出なくても、習慣・姿勢・思考力が育っていれば、必ず成績は後から追いついてきます。
まとめ:数字の奥にある「伸びる芽」を見つけよう
成績や内申は確かに大切ですが、それは“子どもを評価するための指標”ではありません。
それよりも、「どうやって学ぼうとしているか」「どこで頑張ろうとしているか」に気づき、声をかけてあげることが、子どもにとって何よりのエールになります。
点数は変えられなくても、考え方や学び方は、今日からでも変えられます。
ぜひ、成績の奥にある「育っている部分」に注目して、お子さんと一緒に“伸びる学び”を育てていきましょう。