読解練習:話を信じてもらえない【Lv.5|小6〜中1目安】
あかりは、学校の帰りに小さなけがをした。
自転車で転んだのだが、家に帰って「ちょっと転んじゃって…」と話すと、お母さんは「ほんとに?どうせふざけててしりもちついたんでしょ」と言った。
あかりは、少しびっくりした。「うそじゃないのに…どうして信じてくれないの?」
よく考えてみると、最近ふざけすぎて注意されたり、大げさに話して笑いをとったりしていたことを思い出した。
「ほんとのこと」を言ったつもりだったけど、それが「ほんと」だと伝わるかどうかは、ふだんの自分しだいなのかもしれない。
あかりは、自分の言葉の“信じられ方”について、はじめて考えた。
◆ 問題
- あかりは、なぜお母さんに話を信じてもらえませんでしたか?
- あかりは、どんなことを思い出して自分をふり返りましたか?
- 「ほんとのことを言っても信じてもらえない」とき、どうすればよいと思いますか?
- あなたが「信じてもらえなくて困った」経験があれば、そのときのことを書いてみましょう。
◆ 指導のヒント
- 信頼は一言で生まれるものではなく、「ふだんのふるまい」によって積み上がることに気づかせる。
- 相手がどう受け取るかに目を向け、「伝わる言葉」の重みを考えるきっかけに。
- 「信じてもらえない」悲しさと、その背景にある自分の行動を見つめる教材として活用。