読解練習:やさしさを問い続けるということ【Lv.15|探究・哲学対話特化】
やさしさとは何か?
この問いに、完全な答えを見つけられた人がいるだろうか。
人を助けること、傷つけないこと、空気を読むこと、ルールを守ること、許すこと、声をかけること、黙ること…。
すべてがやさしさになり得て、同時に、やさしさでないとも言える。
「これがやさしさだ」と言い切った瞬間に、こぼれ落ちるやさしさもある。
それでも、誰かを思うことをやめないために、人は問い続ける。
やさしさとは何か。それを問い続けることそのものが、すでにやさしさなのかもしれない。
◆ 問題
- 筆者は、「やさしさとは何か?」という問いに対してどのような立場をとっていますか?
- 筆者は、なぜ「やさしさを定義しきれない」と考えているのでしょうか?
- あなた自身は、やさしさとは何だと思いますか?一つの定義として、言葉で表してみてください。
- この文章を読んで、あなたは「問い続けること」にどんな価値があると感じましたか?
◆ ポイント
- 「やさしさの定義」を求めながら、その不可能性に気づく構造を用意。
- 言語による把握の限界と、問い続ける姿勢自体の意味を考えさせる。
- 哲学的思索の入口として、“答えのない問い”に向き合う力を養う構成。