読解練習5:ルールと自由は両立できるか【Lv.7|中3〜高1目安】
「自由にやっていいよ」と言われて、かえって困ったことはないだろうか。学校でも家庭でも、「自由」とは必ずしも何でもできることではない。
たとえば、サッカーの試合では、手を使ってはいけないというルールがある。そのルールがあるからこそ、プレーに工夫が生まれ、見ていて面白くなる。ルールがなければ、ただの混乱に終わるかもしれない。
同じように、社会にもルールがある。信号を守る、順番を守る、他人を傷つけない。これらのルールがあるからこそ、安心して生活できる。自由とは、ルールを破っていいということではなく、ルールの中で自分らしくふるまうことではないだろうか。
本当の自由とは、責任とともにある。誰もが勝手なことをしてよいわけではない。自由とは、他者の自由も守りながら、自分の考えを形にしていく力だと、私は思う。
◆ 問題
- 要約:この文章の内容を、40〜60字でまとめなさい。
- 内容理解:筆者の主張に最も近いものを1つ選び、理由とあわせて説明しなさい。
- A. ルールは自由を奪うものだから必要ない
- B. 自由とは、何をしても許されることだ
- C. ルールの中にこそ、工夫や自由が生まれる
- D. ルールを守ることは自分を抑えることだ
- 自分の考え:あなたは、ルールと自由は両立できると思いますか?その理由をあなたの言葉で書きましょう。(100字程度)
- 構造理解:この文章の展開に最も近いものを選びなさい。
- A. 主張 → 体験 → 根拠 → 提案
- B. 問い → 例 → 考察 → 結論
- C. 感想 → 説明 → 論証 → 結論
- D. 体験 → 主張 → 比較 → まとめ
◆ 解答・指導のヒント
- 問1:要約には「ルールの意義」「自由の本質」「責任」などを含めるとよい。
- 問2:正解は「C」。ルールの中でこそ自由が生まれるという主張に注目。
- 問3:身近な経験(校則、家庭内ルール、交通マナーなど)と結びつけて書かせる。
- 問4:構成は「B」。疑問提起 → 具体例 → 解釈 → 主張の順に展開されている。