読解練習:多様性はどこまで認めるべきか?【Lv.10|高1目安】
美術の授業で「自由に描く」という課題が出されたとき、たくやは黒い絵の具だけを使って抽象的な線を描いた。
先生は「とてもユニークだ」と評価したが、クラスの一部からは「なんか気持ち悪い」「適当に描いてるだけじゃないの?」という声も上がった。
たくやは「これは自分なりの表現だ」と思っていたが、否定的な声を聞くたびに、自分の感性が間違っているのではないかと不安になった。
先生は「多様性とは、いろんな考えを認め合うこと。でも、なんでも受け入れるということではない」と話した。
「相手の表現を否定する自由と、それを受け止める勇気は、どこで線を引けばいいのか?」——たくやは考え続けている。
◆ 問題
- たくやは、どのような作品を作りましたか?
- クラスの反応はどのようなものでしたか?
- 先生は「多様性」についてどのように説明していましたか?
- この話を、70〜100字でまとめてみましょう。
- あなたは「自分とちがう考えや表現」にどう向き合っていますか?
◆ 指導のヒント
- 「多様性の尊重」と「不快さ・違和感」との葛藤を言語化させる。
- 受け入れるとは「好きになること」ではなく「存在を認めること」だと整理する。
- 「どこまで認めるか」という問いに対し、白黒でないグレーゾーンの考察を促す。