読解練習:正しさとやさしさがぶつかるとき【Lv.10|高1以上】
放課後の掃除時間。Aくんが掃除当番を忘れて帰ろうとしていた。
気づいたBくんは、「今日は当番だよ」と声をかけた。
Aくんは「あ、ごめん。急いでるから、明日多めにやるね」とそのまま帰ってしまった。
それを見たCさんは、「毎回これだと他の人が損するよ」とつぶやいた。
Dくんは「でもAも事情があったかもしれない。許してあげよう」と言った。
正しくあることと、やさしくあること。どちらも間違いではないのに、立場によって正解が変わる気がした。
◆ 問題
- Bくんはどんな意図でAくんに声をかけましたか?
- CさんとDくんの反応は、それぞれ何を大事にしている考えですか?
- 筆者は、「正しさ」と「やさしさ」の関係についてどのように感じていますか?
- あなた自身が「正しさ」と「やさしさ」がぶつかる場面に出会ったら、どのように考え、行動しますか?
◆ ポイント
- 「正義の主張」と「思いやりの配慮」が矛盾する場面で、どちらも理解する練習。
- ルールを守ること/個人の事情をくむこと、どちらも否定せず両立を考える余地を持たせる。
- 行動の背後にある価値観や社会性の揺らぎを捉える読解に。