読解練習:多数決で決まれば正しいの?【Lv.9|高1目安】
生徒会で、体育祭のテーマカラーを「赤」「青」「緑」の中から選ぶことになった。投票の結果、青が多数だったが、少数派の「緑」にこだわっていたメンバーはがっかりしていた。
会議の後、そのメンバーの一人がつぶやいた。「いつも多数決って、声の大きい人に引っ張られるだけじゃない?」
すると別の生徒が言った。「でも、みんなの意見を公平に決めるには、数で決めるのがいちばん平等なんじゃない?」
そのやりとりを聞いていた会長は、「多数決で決まったから終わり、じゃなくて、少数意見にもきちんと目を向けるのがリーダーの仕事かもね」と話した。
意見は決まった。でもその過程で、「少数の声をどう扱うか」という、新しい問いが生まれていた。
◆ 問題
- 会議ではどのように意見が決まりましたか?
- 少数派のメンバーは、なぜ不満を感じていたのでしょうか?
- 会長は、少数意見に対してどのように考えましたか?
- この話を、70〜100字でまとめてみましょう。
- あなたは「多数決で決まってもモヤモヤした」経験がありますか?そのときどう感じ、どう行動しましたか?
◆ 指導のヒント
- 民主的な意思決定における「多数の原理」の利点と限界を考えさせる。
- 「正しさ=多数派」ではないこと、「声の届きにくさ」に目を向けるきっかけに。
- 意見が通らなくても尊重される実感があるか?という問いを提示できる。