読解練習:やさしさって何だろう?【Lv.8|中3〜高1目安】
教室で落とし物を拾ったとき、そっと机に置く人もいれば、「落としたよ」と声をかける人もいる。
どちらが“やさしい”のだろう。
ある友だちは、知らない人にまでていねいに接する。別の友だちは「自分のことで精いっぱい」と言うけれど、それも本音だと思う。
やさしさは、だれかを助けること? それとも、じゃまをしないこと?
「やさしくする」って、誰のためにするんだろう。相手のため? それとも、自分が後悔しないため?
いろいろ考えてみると、やさしさって、思ったより複雑なものなのかもしれない。
◆ 問題
- 筆者は、やさしさについてどのような疑問を持っていましたか?
- 文中には、どのような“やさしさ”の例が出てきましたか?
- あなたは「やさしさとは何か?」に、どう答えますか?
- あなたが「やさしくしよう」と思ったとき、それは誰のためでしたか?自分の経験から考えてみましょう。
◆ ポイント
- やさしさには「正解」がなく、多様な形があるという前提を共有する。
- 他者のため/自分のため/社会の中での役割としての「やさしさ」など、視点を切り替えて考える練習に。
- 道徳的・感情的ではなく、構造的に「やさしさの意味と背景」を捉えさせる。